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学会や研究発表はWEB(オンライン)で開催する方法があります。
リアル学会と変わらないクオリティを期待できる他、会場や移動にかかるコストを大幅に削減できるなど、メリットはたくさんあります。
一方で懸念されるのが、「コミュニケーションが取りづらいのではないか」ということではないでしょうか。
使い方に慣れないうちは、リアル学会で直接会うことに比べてコミュニケーションの取りにくいと感じる方がいらっしゃるかもしれません。
今回は、これを押さえておくと安心なWEB学会でのスムーズなコミュニケーションの取り方についてご紹介します。
1.コミュニケーションとは?
まずは、「コミュニケーション」について考えてみたいと思います。
コミュニケーションとは、意思や感情・思考を伝達し合うことです。つまり、お互いが理解し合うことだと言えるでしょう。
コミュニケーションを取る手段は言葉だけではありません。文字や表情・身振り手振りなどでもコミュニケーションを取ることができます。
またスムーズにコミュニケーションを取るためには、相手を不快にさせないことも大切です。リアルでは、身だしなみを整えることや過度なスキンシップをしないことなどが不快にさせないマナーでもあります。参加者が聞きやすいちょっとした工夫を次にご紹介します。
2.オンラインでのマナーとコミュニケーションの取り方
オンラインでビデオ通話をする場合、リアルとは違ったマナーがあります。
WEBの特性を知った上で、相手に不快感を与えることなく上手にコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
・リアル学会よりも「ゆっくりと話す」
聴衆の通信環境にもよりますが、発言してから伝わるまで少し時間がかかる場合があります。リアル学会で発表するよりもゆっくり話したり、少し間を空けて話したりしましょう。
ライブ配信で聴衆もカメラをオンにしている状況であれば、顔を見て発言スピードについてこられているか確認しましょう。
・ライブ配信の場合、「聴衆側はマイクをオフにする」
WEBでは、他の家人の生活音やマウス・キーボードをクリックする音などが雑音として響いてしまうことがあります。
発表者の声を遮ってしまう可能性があるため、ライブ配信の場合、話さない人はマイクをオフにするようマナー化しましょう。これはリアル学会で携帯電話を切っておくようお願いすることと同じで、学会開始前にマイクをオフにするよう全員にお願いしておくのが望ましいです。また、発表中に質問したい人もいるかもしれないため、事前に「あとで質問時間を設けます」などと伝えておくとスマートです。マイクにもこだわるとクリアな声が届くでしょう。
・ライブ配信ツールの機能を活用
例えば、Zoomにはチャットやアンケート機能があります。
直接質問するのは緊張したりタイミングを計ったりする必要がありますが、チャットを使って質問することはハードルが低く気軽に行えます。顔を見ながらテキスト上で会話ができるため、円滑なコミュニケーションを取ることができます。
WEB学会(オンライン学会)では、ライブ配信の場合Zoomを採用しているため、チャットやアンケート機能の活用できます。複数人同時に行うこともできるため、ディスカッションにも使えます。
・カメラの位置と目線に気をつける
カメラの位置によっては聴衆側から見ると、顔の向きが変だったり上から見下されるように映ってしまったりすることがあります。話しが聞きにくくなったり威圧的に感じられてしまったりするため、カメラの位置には気をつけたいものです。
またパソコンを複数台使ったり資料を使ったりする場合、そちらに目線が集中してしまうことがあります。あくまでもカメラの向こうに聴衆がいることを意識して、カメラに目線を向けるようにしましょう。
パソコン内蔵カメラよりも、できれば移動できたり上下を自由に動かせたりするカメラを購入し活用した方が便利です。また、LEDリングライト等を利用して顔にライトを当てることにより見栄えが良くなります。暗いより明るいほうが良い印象になるので試してみましょう。
3.WEB学会ならではのコミュニケーションの取り方
学会や研究発表を掲載できるシステムであるWEB学会は、コミュニケーション不足を解消するために工夫が必要になります。
・コメントを通してコミュニケーション
参加者は、演題毎にコメントが残せるような機能や、それ私も聞きたいという機能があるとよいでしょう。
不適切なコメントは管理者側で削除できるため、掲示板が荒れることを阻止できることもポイントです。
4.まとめ
リアル学会では、名刺交換や世間話でコミュニケーションを取ることができますが、WEB学会ではそれはできません。
しかし、WEB(オンライン)ならではチャットやコメント・メール等を通してコミュニケーションを取ることができます。WEB上でつながりを持つことで、次の学会へのリピート参加や友達の紹介なども期待できるでしょう。
オンラインならではのマナーを守り、お互い気持ちの良いコミュニケーションを取りましょう。